謎の円盤UFO
過去の人気番組「謎の円盤UFO」の話である。
この「謎の円盤UFO」は、実は人形劇の「サンダーバード」を手がけた会社が制作した初めての実写版だ。サンダーバードとは違い、本物の俳優が演じているのである。ドラマの中では、テーマ音楽の一部にサンダーバードのそれを流用している。ファンにとっては見どころのひとつである。
ムーンベースという月面基地がある。そこにはインターセプターという、前部に核ミサイルを搭載した遊撃機が3機あり、UFOが出現すると一斉に基地を飛び立つ。宇宙空間で、飛来するUFOに照準を合わせて、3機が次々に核ミサイルを発射する。ところが、3発ともはずすことがあるのである。
UFOは地球の大気圏内へ到達する。
すると、世界の海上あるいは海中を巡航するスカイダイバーという潜水艦があって、これにUFO撃墜命令が出される。この潜水艦は世界中の海に数隻は配備されている、という設定になっている。実はこの潜水艦、前方にスカイワンというジェット戦闘機を接続しているのだ。普段はそれは最前部へ接続されたまま潜水艦の艦首のような態で、本艦と行動を共にしている。一旦ことが起こると、海中にいる潜水艦は艦首を上へ傾ける。スカイワンは分離して、海中を猛烈な加速で上昇し、海面を突き破って上空へ達するのである。
月面基地の防衛網を突破したUFOを発見すると、スカイワンは機体前部に搭載されたマシンガンで、これを撃墜する。
ボクの長年の疑問である。
・なぜ、月面基地では核ミサイルでUFOを破壊していたのに、地球の大気圏内では、マシンガンで足りてしまうのだろうか。核兵器とマシンガンでは、破壊のエネルギーがまったく違うと思うのである。
・スカイワンは上空での作戦行動を果すと、必ず本艦の前方へ再接続するはずである。スカイワンの搭乗員が、帰艦して艦長と話をするシーンが何度もあったので、これは間違いはない。ところが、肝心の、その再接続シーンが、絶対に出てこないのである。あまりにも不細工な様子なので、放映に堪えないから割愛しているのだろうか。
ご意見お待ちしております。
と書いてfacebookの「昭和世代の僕ら」というグループへ投稿したが、返事は返ってこなかった。きっと皆も分からないのだろう。大人って意外と大したことない、とそのときに思った。
かくいうボクも今年 61 歳になる。
そういえば、「キカイダー」が変身するとき「蒸着!」(じょうちゃく)と決め台詞をいう。むかしの人気番組「人造人間キカイダー」の定番のシーンである。蒸着というのは、簡単にいえば、物質を蒸気のように気体にしておいて、そういう環境の中へ、ガラスや金属板などを入れて表面にとてもフラットな被膜をつくるという、いわば表面加工の技術である。ヒーローがキカイダーへ変身する瞬間、内部では一体どんな表面加工が必要なのであろうか? ボクは素人だが、変身にはそんな技術、絶対に必要ないと思うのである。それとも、中に小人(こびと)でもいて、キカイダーの体を維持するための資金稼ぎで、表面加工の内職でもしているのだろうか。
そうだ、またfacebookの「昭和世代の僕ら」へ投稿してみよう。今度は返事が返ってくるだろうか。
了
2019.10.22
小倉一純
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